日本文化研究会「和のテーマパーク」

1.252011

男児祝い着のいわれ（８）

きもの、特に礼装のきものは、寿ぎの心を文様に託します。わたやではお宮参りの祝着をお買い上げいただいたお客様に祝着に描かれた文様のいわれを解説してお渡ししております。
白川章太郎様.jpg
鷹は「高い」に通じることから初夢の縁起物に数えられたり、「鷹狩りのできる大将になるように」とか、「その爪でしっかり幸せをつかみ大きく羽ばたくように」という意味があり、男児の祝着の代表的な図案である。また、背景に描かれた束ね熨斗は吉兆文様の代表的な図案である。神にささげる熨斗は「延し」に通じることから長寿を表しています。お祝いにもらった熨斗はたくさんあるので逃げないように束ねてあります。この熨斗は独り占めにするのでなく周囲の人々と分かち合う度量の広さを表しています。常盤木と言われる老松の幹に見立てた束ね熨斗の上にしっかりととまっている鷹は明るい未来を見つめています。
お祝いの図柄の中にも、たくましさやしっかりした目標を表したこの祝い着は、どんな困難にも屈することなく周囲の人々を導いて行く男性となることを願って描かれています。章太朗様の健やかなご成長とご多幸を心より御祈念申し上げております。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　わたや和服文化研究室

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