日本文化研究会「和のテーマパーク」
4.82016
半衿についての質問に答えて
質問
「④半襟は、一応のものが付いていますが、最初だけ、衿をお買い上げいただいたら、付けて納品しています。
しばらくそのまま洗濯しても大丈夫ですが、刺繍の衿や、花柄の衿などを付けるのも楽しみですので、お嬢様が練習すれば大丈夫です。」
とあり、半襦袢には一応のものがついているとのことですが、そうすると半襟は別に購入しなくても大丈夫なのでしょうか。
半襦袢が洗えるなら、半襟をつけて頂いた場合、ずっとつけっぱなしでいようと思っていたのですが、「しばらくそのまま洗濯しても大丈夫」ということは、しばらくしたらはずすことが推奨されるということでしょうか?定期的に新しいものを購入してつけかえるということでしょうか?いずれは柄のある襟も楽しみたいと思いますが、当面(数年?もしかしたらずっと…?)は変えない予定でいます…。
しばらくそのまま洗濯しても大丈夫ですが、刺繍の衿や、花柄の衿などを付けるのも楽しみですので、お嬢様が練習すれば大丈夫です。」
とあり、半襦袢には一応のものがついているとのことですが、そうすると半襟は別に購入しなくても大丈夫なのでしょうか。
半襦袢が洗えるなら、半襟をつけて頂いた場合、ずっとつけっぱなしでいようと思っていたのですが、「しばらくそのまま洗濯しても大丈夫」ということは、しばらくしたらはずすことが推奨されるということでしょうか?定期的に新しいものを購入してつけかえるということでしょうか?いずれは柄のある襟も楽しみたいと思いますが、当面(数年?もしかしたらずっと…?)は変えない予定でいます…。
答
本題「半襟」についてです。
きもの以外でもそうなのですが、「もと」のつく箇所が、おしゃれにおいては重要です。
「めもと」「くちもと」「あしもと」「たもと」「みみもと」そして「襟元」です。
着物の場合、洗濯機のなかった時代洗うためには、仕立をいったんほどいて反物にして「洗い張り」をしてまた「仕立直し」をしました。このとき、汚れた部分を見えない箇所に入れたり、裏表を逆にしたりして仕立直しをしました。これを「やりくり」もしくは「繰り回し」と言います。これは、大変な作業で、冬物(袷)の着物を夏の間仕立直し、夏物(単衣)の着物を冬の間に仕立直し、女性は一年中仕立物をしていました。「さしすせそ」ができないと嫁にいけない。とはこのことです。そこで、きもののもっとも汚れやすい箇所。「衿」は、取り外してそこだけ洗いもしくは新品に替えることを考えました。これが「半襟」です。昔は、オシャレな人はサラリーマンの初任給くらいの「半襟」をしたとも聞きました。勿論、汚れたら使い捨てです。
ちょっと長くなりましたが、既製品の半襦袢にも、ペラっとした衿がついていますがこれが汚れると取り外しできないので、何かそのうえから別の衿を掛けてから使用されることをお勧めします。
若い方なら刺繍のものなど良いと思います。
襟元は、娘さんはキリット詰めて着ると初々しいですし、中年の方が少しゆったりと着るとちょっと色っぽいですし、老年の方がさらにゆったりと着ると、人生を重ねてきた女性の生き様も見えてきます。
そんなことを意識して、ドラマの女優さんを見ると面白いです。